【完全版】もう挫折しない!英単語帳の選び方と効率的な単語暗記法

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こんにちは!Tobiです。

 

今日は4月1日、イギリスの裏側では「入学式」「新歓」なるものが全国各地の大学で行われたようで、これから中高生も新学期を迎える時期かと思います。

新学期といえば、「今年は◯◯を頑張るぞ!」と誓う人も多くいるはず...

 

英語を頑張ろう!となった時にまず真っ先に浮かぶのが「単語」ではないでしょうか?

でも、なかなか続かないんですよね…

「やりたい人1,000人、やる人100人、続ける人10人」なんて言ったりしますが、そのくらい掲げた目標を達成するのは難しいことだと思います。

 

僕自身幾度となく「周りが使ってて良さそうだから買ってみた」参考書に挫折を繰り返してきました。

今回は、せっかく買ったテキストを途中でやめてしまうをなくす方法を模索して辿り着いた、これ最初にやっとけば良かった!と思う3つの秘訣と、僕が実際使った英単語帳8冊を紹介します。

 

途中で投げ出さないためにも、確実な情報を持って走り出してほしいと思います。

 

(非常に長くなってしまったので最短時間で知りたい方は1と3をご覧ください)

 

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1 自分の暗記型を把握する。

「この参考書を使ったから◯◯大学に合格しました」

「僕は◯◯を使ったから点が伸びたよ!」

 

先輩や友人の話・本の表紙で、非常に良く見る煽りの一例です。

それだけを決め手にテキストを選んだあなた、途中放棄の危険性です。

 

この世には単語帳と言えど星の数ほど種類があります。

そしてそれぞれ「個性」があります。

 

①単語列挙型(ターゲット、ユメタン、単語王 etc...)

②フレーズ暗記型(システム英単語、英単語ピーナツ etc...)

③例文暗記型(DUO、WIZ etc...)

④長文読解型(速読英単語 etc...)

 

どんなに評判がいい単語帳でも、自分に合わないのであれば使い物になりません

 

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では具体的にはどうするか。

まず、人間の脳は3パターンに分かれており、視覚・聴覚・身体感覚に区分されます。

(正式名称はNRPの表象システムと言います)

 

つまり

・視覚優位に情報を処理する(目を使って覚える)

・聴覚的に情報を処理する(耳を使って覚える)

・身体感覚に情報を処理する(体を使って覚える)

の3タイプがいて、人それぞれ覚え方が違うということです。

 

1-1 視覚タイプの勉強法

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・単語列挙型/長文読解型のテキストが有利

・色を使い重要なところを目立たせる

・下線を引く

・チャートで流れが見えるようにする

・暗記の際には語源、イメージ、イラスト、配置、関連性を覚える

・映像と結びつける(テキストの端に単語から連想される絵を描いたり、動画で勉強)

 

1-2 聴覚タイプの勉強法

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・フレーズ/例文暗記型のテキストが優位

・参考書やテキストを読む

・さらに音読で読む

・音声データやCDで覚える

・誰かとディスカッションしたり会話したりクイズを出し合って覚える

 

1-3 身体感覚タイプの勉強法

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・その場の空気や雰囲気を感じながら暗記

・「あー!そうか!」といった気づきの感覚を意識

・とりあえず手を動かしてみる

・座ってのみだけでなく、立つ、電車に乗るなどシチュエーションを変えてみる

 

ちなみにこれらを複合することで飛躍的に記憶力は向上します。

まずは自分がどのパターンなのかを明確にし、自分にあったやり方で暗記を無理なく継続的に行っていくのが最善策です。

 

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2. そもそも「何故忘れるのか」にフォーカス

人間時間が経つと物を忘れます。特殊能力でもない限りそういう生き物です。

例えば、この1週間でお昼に何を食べたか。何を着たか。朝最初に誰と話したか。

「うーん...」思い出せないものは無理です。そして僕も全く覚えてません。お互い潔く諦めましょう。

 

しかし単語は覚えなければ使えるようになりません

「いや単語ってご飯とか服より覚える量多いからいっぺんに覚えるのなんて無理...」

ではどうすれば記憶は定着させることができるのか?まずは「忘れるメカニズム」を見て見ましょう。

 

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これは「エビングハウス忘却曲線(The Forgetting Curve)」と言います。

何を表しているかというと、人間がどのくらい時間が経ったら何%忘れるかを示しています。

このグラフが言いたいのは、1日勉強したことに満足して復習しないと約25%(1/4)しか覚えていないということです。つまり単語を10個覚えて寝たら明日には8個は忘れてます。

(鶏は3歩歩くと忘れるのでそれよりひどいです())

 

復習の大切さが分かるのが次のグラフです。

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「授業を受けて繰り返し目を通すだけ」で記憶は飛躍的に定着します。

これは英語に限らず全てに言えることで、習ったものをその日のうちに「何やったかなぁ」程度で構わないので振り返ってみる作業をすれば、試験前の負担が格段に減ります

 

そして国内の「解釈レベルと検索誘導性忘却」の研究によると、

「学習項目同士の関連付けが検索誘導性忘却を解消する」

つまり覚えたものを別のモノと関連づけることで忘れにくくなる

というデータが出てます。

(下にリンクを貼っておきます↓↓↓↓↓)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/cogpsy/2014/0/2014_81/_pdf

 

英語勉強法をYouTubeで配信していらっしゃるAtsuさんは、「覚えにくい単語の横にその単語のイラストを描くことで覚える」 という方法を実践していらっしゃいます。

(動画内容は5分5秒の戦術1から)

youtu.be

 

僕もIELTS3500は覚えられない単語の横にザッとイラストを描く方法をマネして実践してます。

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他にも「接頭語と接尾語に分解して覚える」方法があります。

(英語ではprefixsuffixと言います)

 

例えば僕の単語帳の写真に載っている"indiscriminate"という単語。

意味は「無差別な、見境のない」ですが、この単語がどうしても覚えられないとします。この時、in(否定=not)+dis(分解)+crimi(有罪/批難/告発)+nate(形容詞化)と分けると

特定の誰かを批難・告発しない(形容詞化)」=「無差別な」となる訳です。

 

英語はフランス語・ギリシャ語・ラテン語から多く派生して成り立っています。

特にラテン語ギリシャ語はイメージの湧きやすい語が多いのが特徴です。

(Aqua=水関係, Agri=農耕, med/mid=中間 etc...)

さらに、長ければ長いほどこのように分解可能な単語であることが多いです。

 

一見覚えられなそうな単語でも、異なるアプローチから攻めてみると意外とすんなり落としこむことが出来ます。自分なりに覚えやすいやり方で克服してみましょう。 

 

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3. 1周終わらせるのにどれぐらいかかるかの逆算をして計画を立てる

 皆さんは書店でずらりと並ぶ数ある英単語帳から1冊を選ぶ時、厚さや収録語数を確認し、中身をペラペラ見て、自分に合ってるか合っていないか選ぶと思います。

「よしじゃあ早速1から覚えるか!」の前に必ず1番最後の単語の書いてあるページを開いてみてください

最初と最後を把握したら果てしないページ数に気が重くなるかと思います。

皆さんは「1周終える」ということはその果てしないページ数を一通り終えなければならないということです。

 

悲嘆にくれるにはまだ少し早い。どのくらいで1周するかのメドを立てましょう

 

例えば、1ヶ月で単語1000個を1周すると心に決めたとします。

30日で1000個→1日約30個となります。

(計画倒れしないコツとして予備日を作るコトを推奨します。月~金まで頑張って土日は予定通り終わらなかった単語を覚える日にする、といった感じ)

1ヶ月に平日は20日ほどなので、1日50個覚える必要があることがわかりました。

 

3-1 単語帳1周終わらせるのに最も大事なこと2点

勿論忙しい学生にとって1日50個の暗記を毎日継続しろというのはなかなか厳しいものがありますが、大切なのは2点

①部活や学校で疲れていても1日のタスクは絶対にこなすこと

②計画倒れしないために無理な計画を作らない(予備日を作る)こと

 

人間ツケが貯まると返すのが面倒くさくなる生き物です。着実にこなしていかないとどんどん借金が溜まっていきます。そしてそのツケは定期考査や受験といった形で返ってきます。「後悔先に立たず」と言いますが、受験が終わった時点であれをこうしとけば...と思っても厳しいようですが結果は変わりません。

 

3-2 「自分テスト」のすゝめ

自分の暗記が定着しているかどうかの確認手段の1つのとして、自分テストという方法があります。

学校の小テストで「◯ページから△ページまでやらなきゃいけない!」となるととりあえずみんな必死で覚えます。そして小テストが終わり放置していると忘れています。

いいんですそれで

先程見た忘却曲線から分かるように、人間は忘れるように出来ています。

だから必死に覚えてストックしたものを忘れたら復習してまた覚えればいいのです

 

 

僕流のやり方ですが、1週間でこのページまでやると決め、あらかじめランダムにその範囲のページから単語をピックアップして50個ほど書き出しておきます。

その紙は無くさないように保管しておきます大事

自分で課したノルマをこなし、1週間後にその紙を発掘し、自分で作ったテストを自分で解いてみます。これが自分テストのやり方です。

 

計画倒れして全然勉強できなかったとしてもとりあえず自分で作ったテストは解いてみましょう。

ここで大事なのは自分を甘やかすことでも出来なかった自分を責めることでもなく「サボるとどのぐらいツケが回ってくるか自分で把握すること」です。

これは将来の自立につながってきます。サボることで怒鳴る怖い先生がいなくとも、自分で自分を追い込むことができる人間になりましょう。自分に甘える人が受験に失敗しやすいのはココと繋がってきます。

 

(P.S.僕の経験談ですが、自分の努力は自分しか分かりません。赤の他人は試験結果や数字といった「結果」でしか基本的には判断しません。なぜならあなたを知るそれ以外の物差しがないから。だから「結果でしかモノを言わせられないのだとしたら、自分を追い込んで結果を出す」以外方法はありません。逆に結果が出たら自分をとことん褒めてあげましょう

 

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4. (余談)僕が今までトライしてきた英単語一覧

各単語帳に補足説明を書きましたが、あくまで個人的感想なので悪しからず...

(僕が一周出来た本のタイトルをで書きました

 

システム英単語初級編

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中学の頃に塾で配布されたもの。当時勉強という概念がなかった僕は冒頭数ページをペラペラして終わった。内容はターゲット1900と大差ない。

 

速読英単語 初級編

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高校の指定単語帳。授業毎の小テストに備え5分間の休み時間に叩き込むだけで、長文を利用し暗記をすることはなかった。渡英前に一度見返したが、センター突破レベルだと個人的には思う。

 

ターゲット1900

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通称『』(1単語につき1つの日本語訳しかないため1発1中という皮肉が篭っている

現役時代に使用していた。センター直前までに英語を見て日本語を連想出来るレベルにまでは仕上げたものの私大、国公立には歯が立たなかった。

※上位大学を受ける学生は多義語まで覚えないとそもそも英文が読めないためこれでは不十分

 

単語王2202

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個人的にベストな単語帳。

本気で類義語多義語まで全て暗記すると9000語近い単語数が収録されている(著者談)

著者中澤一先生直伝のノウハウで僕はこの本の単語全てを叩き込んだので、当書の使い方は別の機会で詳しく書こうと思うので乞うご期待。

 

⑤英検パス単 準1級

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単語王を一通り覚え終え、慶應受験に備え11月頃から使用開始。結局12月からの冬季講習の予復習に追われ途中でやめてしまった。収録語彙のレベルは比較的高い。

※冬の時点でこの類の本の準1級,1級まで手が回っている、余裕のある学生は早慶上智といった大学の英語は得点源である印象(恐らく受験で出会う単語で知らない単語はほぼなくなる)

 

1100 Words You Need to Know (Barrons)

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渡英前の半年間で英語専門塾から課された1冊。普通の書店では入手困難なためネット購入となる。形式としては1ページにショートパッセージが1つあり、速読英単語に近いが全て英語。ビギナー向きではない。

受験レベルを遥かに凌駕する英単語が並んでいる。

 

⑦DUO

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女子校生徒が好んで使っている印象。(恐らく学校指定だから)

早慶模試上位だった知人が愛用していたとのことで購入するも、例文暗記に挫折しお蔵入りになった。だが非常に質の高い単語帳であることに間違いない。

 

実践IELTS英単語3500

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受験に際し渡英前に日本で購入。

結論から言うと良書。バンドスコア7.5までの単語が収録されている。

(逆に言えばその上は単語力ではないということを示唆(?))

 

以上、僕がTrial&Errorを繰り返してきた単語帳の軌跡でした。

④以降は読んだテキストや授業で出会った単語を手帳にメモし暗記も行なってます。

覚えておいていただきたいのは、自分に合った英単語帳が必ずあるということ。

僕は視覚・身体感覚タイプなので単語王やIELTS3500が自分に合っていました。逆に例えば「鉄壁」は書店で眺めて視覚情報の多さでやめました。

大事なことは決して背伸びせず、個人個人の目標目的に合わせたレベルの単語帳をやることです。

 

このブログが新生活を迎え英語に取り組もうと意気込む方々の英単語帳選びの助けになれば幸いです。

以上、Tobiでした。